2025.10.1

共働きならではの選択?夫婦名義で住宅購入する際のポイント

結婚や出産など、人生の節目を迎えたときに、住まいのことを具体的に考え始める共働き夫婦は多くなっています。ふたりの収入を合わせて、より暮らしやすい環境を整えたいという思いから、マイホームの購入を検討するケースも増えてきました。

そのなかで、どちらの名義で住宅を持つかという点に悩む方も少なくありません。費用の分担や住宅ローンの借り方、将来の資産管理まで関わるため、名義の持ち方はとても大切な要素のひとつです。

この記事では、夫婦それぞれが協力しながら住まいを購入する際に選ばれている夫婦名義について、基本的な仕組みや得られる効果、事前に準備しておきたいことなどをわかりやすく整理しています。これから住宅購入を考えている方にとって、判断材料のひとつとして役立つ内容をお届けします。

 

 

夫婦名義で住宅購入する基本をおさえよう

共働きで住宅を購入する場合、どちらか一方の名義にするのではなく、夫婦で名義を共有する選択が注目されています。大きな買い物だからこそ、家族としての在り方や将来のことを見据えて、ふたりで所有するという考え方が広がっています。

 

夫婦で名義を共有するとはどういうことか

不動産の名義とは、その物件の所有者として登記に記録される人のことを指します。夫婦名義とは、住宅を夫と妻が共同で所有する形で登記することを意味します。購入費用をふたりで負担した場合や、今後の資産を共有したいと考える際に選ばれる方法です。どちらか一方の単独名義にするよりも、お互いの権利を明確にしやすくなります。

 

持分割合と登記の関係を理解する

共有名義で登記する際には、どちらがどれだけの持分を持つかを明記する必要があります。たとえば購入金額のうち夫が6割、妻が4割を負担するのであれば、それに合わせて登記に持分割合を設定します。この割合は一度決めると簡単には変更できないため、事前にしっかり話し合うことが大切です。

 

住宅ローンとの関わりも重要なポイント

夫婦で住宅ローンを組む場合、名義との整合性を取ることが重要です。例えば、ふたりでローンを組む場合には、登記上の持分割合と返済の割合を一致させることが一般的です。また、ローンの契約形態としては、ペアローンや連帯債務、連帯保証など複数の方法があり、それぞれに特徴があります。どの形を選ぶかによって、住宅ローン控除の受け方も変わってきます。

 

夫婦名義はどんな家庭に向いているか

収入をそれぞれが持ち、住宅費用を共同で負担する家庭には、夫婦名義での住宅購入が向いています。また、将来的な資産形成を視野に入れている方や、子育てや老後まで見据えて平等な所有を希望する夫婦にも適した方法です。単に費用を分担するというだけでなく、長期的な安心感にもつながります。

 

 

共働き夫婦が住宅を買うとき、夫婦名義が選ばれる理由

共働きの家庭では、住宅購入の選択肢として夫婦名義を選ぶケースが増えています。それは、収入が複数あることで活用できる制度やメリットが多く、将来的な家計の安定にもつながるからです。ふたりの力を合わせてマイホームを手に入れるという考え方は、資産形成の観点からも注目されています。

 

借入可能額が大きくなる

夫婦で収入を合算することで、借入可能額を増やすことができます。たとえば単独名義では希望の物件に手が届かない場合でも、夫婦の収入をあわせて審査を受けることでローンの枠が広がり、選択肢が広がるというメリットがあります。特に希望エリアや間取りにこだわりがある場合、この仕組みは大きな後押しとなるでしょう。

 

将来を見据えた資産形成

住まいは単なる居住スペースではなく、家族にとって大切な資産でもあります。夫婦で名義を共有することで、お互いの権利が明確になり、将来の資産としての管理もしやすくなります。将来的に売却や建て替えを考えるときにも、ふたりで決定権を持っていることは心強いポイントです。

 

ふたりの責任と権利を明確にできる

住宅を共同で所有することで、責任や権利の分担が明確になります。特に家計の中で住宅に関わる支出が大きい場合、費用をどちらか一方が負担していると、不公平感を生む原因にもなりかねません。夫婦名義にしておくことで、共同で築いた財産としての意識を持ちやすくなり、より円滑な家計管理にもつながります。

 

家計管理がしやすくなる面も

住宅ローンの返済をふたりで分担することで、家計全体の収支バランスを見直すきっかけになります。たとえばそれぞれが一定額ずつ支払う仕組みにすることで、お互いの役割が明確になり、日常の出費や貯蓄の計画も立てやすくなります。お金に関する価値観の共有は、夫婦関係においても良い影響を与えることが多いです。

 

 

住宅ローンを夫婦で組む方法を知っておこう

共働きの夫婦で住宅を購入する場合、どのように住宅ローンを組むかはとても重要なポイントです。夫婦それぞれの収入やライフスタイル、将来の見通しに応じて、適したローンの形を選ぶことが大切です。住宅ローンの契約形態によって、受けられる制度や手続きの内容が異なるため、基礎知識をしっかりと把握しておきましょう。

 

ペアローンの特徴と仕組み

ペアローンとは、夫婦がそれぞれ個別に住宅ローンを組み、1つの物件に対して2本のローン契約を結ぶ方法です。お互いの収入をフルに活用でき、借入額を大きくできる点が魅力です。また、双方が住宅ローン控除の対象になり、節税効果も得られる可能性があります。ただし、契約や返済管理は2人分となるため、手続きや将来的な見直しには注意が必要です。

 

連帯債務と連帯保証の違い

連帯債務は、ひとつのローンを夫婦が共同で返済していく方法で、主たる債務者と連帯債務者の両方に返済義務が発生します。これに対し、連帯保証は片方が主たる債務者となり、もう一方が保証人として契約する形です。連帯債務の場合、収入を合算して審査を受けることができ、控除などの税制上のメリットも得やすくなります。

 

自分たちに合ったローンの選び方

どの方法が最適かは、ふたりの収入バランスや仕事の安定性、将来のライフプランによって変わります。たとえば、どちらかの収入が不安定な場合は、連帯保証や単独名義の方がリスク管理しやすいこともあります。一方で、ふたりとも収入が安定している場合は、ペアローンで借入額を最大化するという選択も有効です。

 

金融機関選びのコツ

住宅ローンの条件は金融機関によって異なります。金利や保証料の有無、団体信用生命保険の内容など、確認すべきポイントは多岐にわたります。夫婦で借り入れる場合、ペアローンや連帯債務に柔軟に対応している金融機関を選ぶことが重要です。複数の銀行を比較し、相談しながら進めると安心です。

 

 

住宅購入の前に整理したい資金と準備

夫婦名義で住宅を購入する場合、手続きや登記の形式だけでなく、どのようにお金を準備し、どのように負担するかといった資金計画までしっかり整えておくことが欠かせません。物件選びに気を取られがちですが、購入前の段階で必要な準備をひとつずつ確認しておくことが、安心した住まいづくりへの第一歩になります。

 

費用の分担は早めの話し合いがカギ

住宅の購入では、自己資金やローンの返済を夫婦それぞれがどう負担するかを明確にしておくことが大切です。たとえば、頭金や諸費用をどちらがどれだけ出すのか、住宅ローンは共同で借りるのか、どちらか一方で借りるのか、といった点は持分割合や登記内容に直結します。事前にきちんと話し合い、お互いが納得できる形で整理しておくことで、後々のトラブルも防げます。

 

必要書類の準備は計画的に

いざ契約やローン申請の段階に進んだときに慌てないよう、あらかじめ必要書類を確認しておくと安心です。一般的に求められるのは、源泉徴収票や住民票、印鑑証明書、本人確認書類などです。共有名義での購入の場合は、夫婦それぞれに書類の提出が求められることが多いため、揃えるのに時間がかかることもあります。スムーズな手続きのために、余裕をもって準備を始めましょう。

 

登記や契約の内容も押さえておく

名義を共有にする際は、持分割合をきちんと登記する必要があります。この割合は、実際の出資額や住宅ローンの返済比率に基づいて決めるのが一般的です。また、住宅ローンの契約内容と登記内容が一致していないと、後で税制優遇などを受けられないケースもあるため注意が必要です。契約書の文言や登記の方法について不安がある場合は、不動産会社や専門家に相談するのも良い方法です。

 

将来を見据えた資金計画が重要

マイホームは購入した後の返済が長期間続くものです。教育費や生活の変化、老後の備えなど、将来の出費も見据えたうえで、住宅ローンの返済プランを立てておくと安心です。借入額をできるだけ抑える、金利タイプを比較してリスクを分散させるなど、ふたりのライフスタイルに合った計画を立てることが、長く快適に暮らすための基盤になります。

 

 

共働きだからこそ活かせる税制優遇のチェック

夫婦で住宅を購入する際には、ただローンを組むだけでなく、利用できる税制優遇をしっかり確認することも大切です。特に共働きの場合は、ふたりそれぞれが控除や軽減制度の対象になる可能性があるため、活用次第で大きな節税効果が期待できます。制度をうまく取り入れて、少しでも家計の負担を減らしていきましょう。

 

住宅ローン控除を夫婦それぞれが受けられる

もっとも注目されている制度のひとつが、住宅ローン控除です。一定の条件を満たすと、年末のローン残高に応じて所得税の一部が還付されます。夫婦でペアローンや共有名義にしている場合、条件をクリアすればそれぞれが控除を受けられるため、単独での購入よりも節税効果が高くなります。返済額や持分割合と控除の関係も確認しながら手続きを進めましょう。

 

登録免許税や不動産取得税の軽減措置

住宅購入時には、登記や取得にかかる税金も発生しますが、一定の条件を満たせば軽減措置を受けることができます。たとえば、新築や中古を問わず、床面積や築年数などの要件を満たすことで、登録免許税や不動産取得税が軽くなるケースがあります。知らずに通常の税率で支払ってしまうことがないよう、購入前から確認しておくと安心です。

 

住まい給付金の対象となることもある

消費税率の引き上げに伴い創設された「住まい給付金」は、一定の年収以下の方が住宅を取得した際に現金での給付を受けられる制度です。対象となるのは住宅ローンを利用していることや、登記上の持分があることなど、いくつかの条件を満たしている必要があります。夫婦どちらかが条件を満たしていれば給付の対象になる可能性があるため、確認しておきましょう。

 

年末調整や確定申告の対応も忘れずに

税制優遇を受けるためには、年末調整や確定申告での正しい手続きが必要になります。特に住宅ローン控除の初年度は、会社員であっても確定申告が必要です。2年目以降は勤務先での年末調整で対応できますが、申告漏れがあると控除が受けられないため注意が必要です。申告時には必要書類の不備がないよう、事前に準備しておくことがスムーズな手続きにつながります。

 

 

パートナーズ不動産がサポートする夫婦名義での住宅購入

夫婦で名義を共有して住宅を購入する場合、資金の分担や登記の方法、住宅ローンの手続きなど、事前に確認しておきたい内容が多くあります。初めての住宅購入では不明な点も出てきやすいため、専門的な視点からのサポートがあると、より安心して進めることができます。パートナーズ不動産では、そうした不安を軽減できるよう、一人ひとりの状況に合わせたご案内を心がけています。

 

仲介手数料の負担をできるだけ軽く

住宅購入にかかる諸費用の中でも、仲介手数料は無視できない金額です。ご紹介する物件の中には、仲介手数料が無料、または通常より抑えられるものもあります。対象物件には条件がありますが、ご予算を大切にしたい方にとっては、選択肢のひとつとなります。

 

住宅ローンに関する相談も丁寧に対応

住宅ローンの審査や契約に関する手続きは複雑に感じることもあります。共働きでの名義共有となると、手続き内容もやや多くなりがちです。お客様のご事情に合わせて、申請書類の準備や金融機関との調整などをサポートし、安心して進められるよう努めています。

 

名義や登記に関する細かな不明点にも対応

登記手続きや持分割合の決め方など、共有名義特有のポイントについても、できる限りわかりやすくお伝えしています。内容を十分にご理解いただいた上で、納得のいく取引ができるよう、丁寧な説明を重ねながら進めてまいります。

 

地域に根ざした住まい探しのサポート

大阪をはじめ、近畿2府4県のエリアで物件をご紹介しています。地域の特性や周辺環境、価格帯の傾向などもふまえながら、ご希望に沿った提案ができるよう努めています。日々の暮らしを見据えた物件選びに少しでも役立てるよう、丁寧な対応を大切にしています。

 

 

まとめ

夫婦名義で住宅を購入するという選択は、共働き世帯ならではのライフスタイルや将来設計に寄り添った方法です。住宅ローンの借入可能額が広がるだけでなく、税制優遇や資産の共有といった面でも前向きな効果が期待できます。持分の考え方や登記の方法、住宅ローンの契約形態など、初めての方にとっては分かりにくい点もありますが、ひとつずつ確認しながら準備を進めることで、納得のいく住まい選びにつながります。

共働きの強みを活かして住まいを手に入れるには、資金計画や制度の活用、そして情報収集が欠かせません。制度の仕組みや手続きの内容を理解することで、家計への負担を抑えながらも安心できる環境を整えることができます。

パートナーズ不動産では、名義やローンに関する疑問に寄り添いながら、丁寧にご案内を行っています。費用面のご相談や、登記・契約に関する不安を抱えている方も、気軽にご相談ください。

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